『気にするな』と『孤高のメス』
あっという間に8月も終わりですね。
暑かった夏の疲れが出る頃です。
皆さま、どうぞ体調にはお気をつけ下さい。
さて、このお盆に読みましたのが
『気にするな』
弘兼憲史 新潮新書
『島耕作』シリーズや『人間交差点』などで
有名な人気漫画家弘兼氏の人生論です。
弘兼氏はアルバイトや
社会人生活(松下電器)時代を含めて、
仕事がつまらないと
思ったことがないそうです。
はじめは言われた通りに仕事を進め、
(仮に単調な仕事だったとしても)
自分なりに工夫してみると
「こうすれば上手くいくんだ」と
面白く感じることが出来るそうです。
逆に、言われた通りにしかしない人、
わずかな工夫もしない人は
何をやっても面白みを感じることが出来ず
可哀相だ、と。
人生の経験には捨てるところがない、と
述べています。
(これをクジラに例えているあたりが
年代を感じさせます。詳細はお読みください)
考え方一つでどんな経験だって役に立つ。
役に立たないなら、役に立つように
考え方次第で変えることが出来るのです。
「どんな経験でも本人の気の持ち方で
必ずプラスに転化できる、と思っていれば、
たいていのことは客観視できるのではないか」
『得意淡然、失意泰然』
わたくしの好きな言葉の一つです。
人生、順風満帆なことばかりではありません。
思い通りに行かないときに
どのように向き合うのか。
「不満足な状況から脱出できる方法は
自分で考えるしかありません。
不満を言っても誰も救いの手は
差し伸べてくれません」
誰かのせいにしても始まらないのです。
ちょっとヘコんだり、
元気になりたいときに
お薦めの本かもしれません。
もう一つお盆に読んだ本が
『孤高のメス 神の手にはあらず』全4巻
大鐘稔彦 幻冬舎文庫
今年6月に
堤真一さん主演で
映画化されたのでご覧になった方も
おられるでしょう。
http://www.kokouno-mes.com/
知り合いの方に頂いたものなので
シリーズ1作目は読まずに
いきなり
映画の続きになる第2弾の方から
読みました。
愛知県出身の外科医大鐘稔彦先生が
書いた小説なので医学的なことは
かなり精密に描写されています。
正義感に溢れる主人公
外科医当麻鉄彦。
爽やかに一気に読めると思います。
結末は言えませんが。。。
秋の夜長にどうぞ。
2010.08.31|コメント(0) | 院長の読書感想文