院長の読書感想文
今年もあと1カ月と少し
今日は良い天気です。
紅葉などキレイでしょうね。
テレビでしか観ていませんが。
さて、
秋の夜長に随分読書しました。
今年の大河ドラマ
『軍師官兵衛』の影響でしょうか。
歴史小説にはまっています。
『無双の花』
葉室麟
『銀漢の賦』『蜩ノ記』の作家さんです。
黒田官兵衛も登場します。
そして再来年の大河ドラマの主人公となる
真田幸村。
大河ドラマの原作ではありませんが、
『真田三代』
火坂雅志
いずれも止められず、
一気に読んでしまいました。
いよいよ寒くなって参りました。
お風邪など引かれませんように。
2014.11.23|コメント(0) | 院長の読書感想文
『村上ラヂオ2』
『村上ラヂオ2』村上春樹 新潮文庫
雑誌ananに連載されていたものが
文庫化されました。
小説とはまったくちがって、
前書きにある通り
肩の力を抜いて書かれたものです。
帯には
「なるほど、やっぱり、村上春樹」
とありますが、
本当に村上さんらしい、
くすっと笑えて、とても読みやすい
エッセイです。
そして、文中に出てくる本や映画、音楽。
読んでみたい、観てみたい、
聴いてみたい、と思ってしまいます。
大橋歩さんの銅版画も
実にピッタリのペアです。
クリスマスにいかがでしょうか。
残暑お見舞い
あっという間のお盆休みでした。
当院は8月11日日曜日から15日木曜日まで
休診といたしました。
わたくし自身はそもそも出不精でもありますので
旅行などせず、ゆっくり過ごして体を休めておりました。
その間に読んで特に良かったものをご紹介します。
『一途一心、命をつなぐ』順天堂大学医学部教授心臓外科天野篤教授
2012.2月に天皇陛下の心臓バイパス手術執刀医の先生です。
『命もいらず名もいらず』山本兼一
やっと文庫になったので。一つのことを究めようと突き進む人物を実に素敵に表現されます
『清州会議』 三谷幸喜
もうすぐ映画公開されるそうですが、純粋に面白いです。
『トヨタの片づけ』
というわけで職場の片づけをしたりしつつ、
休息をしっかり取りました。
16日金曜日から診療しておりますが、
わたくしのコンディションは良好です。
8月も後半に入り、暑い日がまだまだ続きますが、
日々しっかりと診療してまいります。
みなさまも水分補給などお気を付けください。
『高齢者の痛みケア』
このたび、
わたくしが監訳に携わりました
『高齢者の痛みケア』が
名古屋大学出版会から出版されました。
『How to Manage Pain in the Elderly』
という書籍の完訳本です。
医療・介護・福祉に従事される方向けの本です。
これまでの復習から新しい知識まで再確認となり
わたくしにとりましても
大変勉強となる
良い機会になりました。
山口佳子氏、波多野敬先生、名古屋大学出版会林有希氏に
心より感謝しております。
『ニュー・シネマ・パラダイス』
本でも映画でも気に入ると
繰り返し繰り返し
読んだり観たりします。
日頃は映画館に足を運ぶことも
すっかりなくなり
なかなかレンタルDVDにも行けません。
もちろん映画は大好きですので
たまにテレビで放送されていると
(たとえ途中からでも)
ついつい観てしまいます。
先日久しぶりに
『ニュー・シネマ・パラダイス』
(劇場公開版)
を観ました。
(これも途中からでしたが)
1989年公開ですので
わたくしが大学2年生のときになります。
実際に映画館では観ませんでしたが、
学生時代にレンタルビデオで観て以来
もう何回目になるのか分かりません。
毎回のことですが、
海沿いでアルフレードの言葉を聞くシーンや
青年トトが村を旅立つシーンのあたりから
ラストまでずっと泣けてしまいます。
終わった後もしばらく
止まらなくなってしまいます。
この音楽もいろいろなところで
耳にしますが、とても素敵です。
子供のころよく耳にした言葉ですが、
映画って本当に良いものですね。
今さらですが
今さらですが、
村上春樹さんノーベル文学賞受賞ならず。
残念でした。
ちょっと前に文庫化された
『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』
村上春樹インタビュー集です。
このインタビュー集を読んで
それぞれの作品には
それぞれのコンセプトがあり、
そこに込めた意図を知って
今まで読んでいなかった作品を読んでいます。
『海辺のカフカ』
今回初めて読みました。
そして、すでに数回読み返しました。
すっかり気に入りました。
その中に出てきた
『大公トリオ』
音楽オンチですが、癒されます。
すっかり気に入りました。
ベートーベンって素晴らしい、と
これまた今さらながら思っています。
というわけで院内のBGMに
『大公トリオ』が流れていましたが、
これから10日ほどは
クリスマスのオルゴールにしばし交代です。
師走でなんとなく気忙しい季節です。
手洗い、うがいをしっかりなさってください。
秋晴れ 体育の日
今日は気持ちの良い爽やかな祝日です。
という訳で爽やかな祝日に
(体は動かしていませんが)
やらなきゃ、と思いながら後回しにしていた
ブログ更新をすることにしました。
すっかり日が落ちるのが早くなりましたが
毎晩寝る前には30分程
読書することにしています。
気分が落ち着きます。
今ちょうど上映中の映画の原作。
『天地明察』 冲方丁
主演の岡田君がピッタリ似合います。
(観てないですがイメージで)
碁打ちの主人公が日本の暦をつくるという
あらすじ。
数学、天文学にひと筋に打ち込んで真理を
追い求める姿は清々しく心を打ちます。
日ごろは普通に使っている
時計やカレンダー。
これがない時代って想像できませんが。
時の流れがゆっくりだったのかもしれませんね。
月の明かりを肴に
お酒を飲んだり、とか。
時間に追われることなく
語り合ったり、とか。
そんな時代に
一つの道を究めていこうとする姿は
単純にカッコ良いと思いますし、
とにかく清々しいですね。
今日の天気のように。
“座相”とか“残心”とか素敵な言葉です。
心がけて努力して診療して参ります。
日中と朝夕の気温差が出てまいりました。
体調管理にお気を付け下さい。
オリンピックに、甲子園に、それから受験
いよいよ夏真っ盛り。
熱中症や夏バテ予防に十分な休養とバランスのとれたお食事、
そして水分補給をおとりください。
さて五輪もいよいよ佳境。
日本の選手たち、世界の選手たちが頑張っている姿に
エネルギーが湧きます。
みんなそれまでの4年間、あるいはそれ以上の
準備があって、地道な練習の継続、努力があって
五輪の舞台に立っているということに
勝者であれ、敗者であれ
シンプルに心が動かされます。
それからいよいよ甲子園開幕ですね。
球児たちも日々練習を重ね、予選を勝ち抜いて
甲子園のグランドに立っているんですね。
そこまでの道筋に純粋にジーンときます。
一方、夏休みは受験の夏でもあります。
当院にお越しの方やそのご家族で
勉強を頑張っている方たちがいます。
これまた日々継続、日々努力です。
【古いジョークにこういうのがある。
ニューヨークの路上で老婦人がミュージシャンに尋ねる。
「すみませんが、カーネギーホールへはどうやったら行けるのでしょう?」
ミュージシャンは答える、
「練習あるのみ!」】
『ジャズ・アネクドーツ』
ビル・クロウ 村上春樹訳 より
練習あるのみ。
勉強あるのみ、です。
がむしゃらな日々は必ず報われます。
皆さん頑張ってください。
応援しております。
わたしたちスタッフ一同も
日々成長できるよう精進いたします。
直木賞受賞 葉室麟
日差しは暖かくなって参りました。
とはいえ寒暖の差があります。
54歳で作家デビューし、
幾度も直木賞候補に上りながら
やっと今年受賞したとのこと。
文庫化された作品を読んでみました。
(この作品は受賞作ではありません、念のため)
『銀漢の賦』
葉室麟 文春文庫
ズバリとても良いです。
時代小説は難しく感じて
すっと入れないときがありますが
この小説はテンポよく
程よく解説が入るので
一気に読破でした。
源吾、将監、十蔵の三人が主人公。
立場が異なりながらも
それぞれの「覚悟」と「心映え」。
花を活ける将監の母に訊ねる源吾
「花というものは自然に咲いておって
きれいなものだと思いますが、
やはり葉は切らねばならぬものですか」
将監の母千鶴
「源吾殿は、人は皆、生まれたままで
美しい心を持っているとお思いですか」
「人も花も同じです。
生まれ持ったものは尊いでしょうが、
それを美しくするためにはおのずと
切らなければならないものがあります。
花は鋏を入れますが、人は勉学や武術で
鍛錬して自分の心を美しくするのです」
漢詩もいくつか出てきます。
「銀漢声無く玉盤を転ず
此の生、此の夜、長くは好からず
明月、明年、何れの処にて看ん」
(銀河には玉の盆のような明月が
音もなくのぼる。
この楽しい人生、この楽しい夜も永久に
つづくわけではない。
この明月を、明年はどこで眺めることだろう)
銀漢とは天の川のことだそうです。
学生時代に勉強した漢詩は苦手でしたが
こういった小説や場面から学べば
楽しかったのかもしれません。
「凛冽(りんれつ)」
とはこういう意味なのかと
伝わってくる作品です。
すでに数回読み返しました。
爽やかで、やはり勧善懲悪というか
それなりのハッピーエンドが良いですね。
三寒四温です。
体調にはくれぐれもお気を付け下さい。
クリスマスプレゼント!
あっという間に今年も
残すところあとわずかです。
『一生を変えるほんの小さなコツ』
野澤卓央 かんき出版
今年最後のお薦め。
素敵な言葉、気負わず励まされる
言葉のオンパレードです。
最初から最後まで結構当たり外れなく
テキトウに開いても
どのページからでも
元気をもらいます。
もしよろしければ
クリスマスプレゼントにどうぞ。
ということで、毎度の読書感想文でした。