院長の読書感想文

ワールドカップの前に (ちょっと長めです)

いよいよW杯開幕です。
わたくし自身はサッカーを
したことはありません。
が、観るのは大好きです。

現名古屋グランパス監督の
ストイコビッチ(ピクシー)が
現役時代の頃には瑞穂サッカー場に
応援に行ったものです。

ピクシーがボールを持つと
何かしてくれそう、と
期待感を持たせてくれました。

このブログでも何度かご紹介した
イビチャ・オシムも大好きです。

ジェフ千葉のHPにあった
「オシム語録」はよく見ました。

オシムが脳梗塞で倒れたのは
本当に残念です。
オシム・ジャパンを南アフリカで
見てみたかったです。

さて、オシムのファンになる
きっかけとなった本。
『オシムの言葉』木村元彦
これが文庫本になっていました。
一部書き下ろしで加筆されています。

わたくしにとって
サッカーの魅力とは。

常に攻守の切り替えと
状況判断が必要なところです。

フォワード選手は攻撃だけでなく
守備もしなくてはなりません。
ディフェンス選手も守るだけでなく
攻撃参加しなければ
ゲームを組み立てることができません。

『考えよ 
―なぜ日本人はリスクを冒さないのか?』
イビチャ・オシム
角川oneテーマ新書

オシムは常に
「自分の頭で考える」ことを
選手に求めます。
臨機応変に対応することを目指します。
これってサッカーだけではないですよね。
どんな仕事にも必要な姿勢です。

「日本人は責任を他人に
投げてしまうことに慣れ過ぎている」
「僕たちには、これがない。
 あれがない。
 彼がいない。
 相手みたいなエースがいない」
これは責任転嫁であると述べています。

また、
自分のマークする選手だけを追って
それだけをやればあとは知らない、
自分の責任ではない、と
考えるようなメンタリティを
許しません。
これで点を取られたら
チームとしては負けてしまうのですから。

「自分はここまででいい」と
自分に対しての限界を設定するような
心理を認めないわけです。
そこで満足してしまえばそれ以上の
成長はないということです。

これもまたサッカーだけでなく
すべてに当てはまりますよね。
もちろん医療においても。

さて、ペイン池下クリニックに
当てはめてみると。。。
わたくしが神経ブロックを行い、
痛みを軽くする
(=ゴールを決めて得点する)。

スタッフが患者さまと信頼関係を築き、
心地よい気持ちになっていただくと
治療効果は倍増(=ゴールのアシスト!)。
逆に院内で不愉快な気分にさせてしまうと
治療効果は半減してしまいます
(=パスミスでチャンスを失うようなもの)。

受付の心のこもった一言で
痛みが減るならば、
それはまるでディフェンス選手が
攻撃参加してゴールを決めたようなもの。

チームで勝利を
(=患者さまの痛みの軽減を)
目指すわけです。
こういった点は医療とサッカーに
共通する部分ではないでしょうか。

『スペイン人はなぜ小さいのに
 サッカーが強いのか』
村松尚登 ソフトバンク新書

スペインリーグ史上最年少で
監督になった
フアン・マヌエル・リージョは
次のように語りました。

「状況が常に変化し、現場では
常に臨機応変の対応が求められることが
サッカーの本質だ」

これは医療の本質でもあります。
病状、性格、環境などなど、
個々の状況に合わせて
対応しなければなりません。
常に冷静かつ柔軟な状況判断を
すばやくできるように
精進いたします。

ちなみに
『4-2-3-1
サッカーを戦術から理解する』
杉山茂樹 光文社新書

これを読むと
布陣の見方が変わります。
各国の戦術を見る楽しみが
増えました。

2010.06.06|コメント(0) | 院長の読書感想文

『6時に帰るチーム術』

4月はバタバタしている間に
ブログを更新できませんでした。

初めての保険制度改正。
なにかと。。。
と言い訳はこれくらいにしておいて。

あと一カ月で
開院2年が経ちます。
早いものです。
初心を忘れず
精進して参ります。

さて、
4月より新しい仲間が増え、
このタイミングで出会った本。

『なぜ、あの部門は
残業なしで好成績なのか?
6時に帰るチーム術』
小室 淑恵

新聞で知ったコトバ。

「ワークライフバランス」

働き過ぎずにしっかり休んで
生活のバランスを取りましょう、
というような意味だと
思っていましたが
それは誤解でした。

仕事のムダを排除し、
情報の共有化によって
チームの生産性を改善する。
現状の「見える化」に加え、
(トヨタの仕事術でも
 よく出てきますね)
「時間制約」を決めることで
働き方を変えるという
考え方なのだそうです。

仕事においてはいかに
付加価値の高い仕事を
するのか、が重要。

クリニックにおいては
ルーチンワークを効率化することで
今まで以上に患者さまと接し、
コミュニケーションを
取れるように
改善したいと考えています。

新人スタッフへの教育を通じて
自分の仕事を見直し
さらに成長したいと思います。

2010.05.09|コメント(0) | 院長の読書感想文

『空飛ぶタイヤ』

『空飛ぶタイヤ』
池井戸潤

このおかげで週末は
睡眠不足でした。
土曜日の夕方から一気に読んで
気づいたら深夜3時でした。

なかなか読みごたえのある
トラックの脱輪事故から
組織ぐるみのリコール隠しに
つながる社会派小説。

仲村トオル主演で
WOWWOWでドラマ化され
好評だったとか。
(見てませんが)

久しぶりに睡眠不足になる
本と出合いました。

ニュースが必ずしも
正しいことを伝えているとは
限らないことを実感します。
新聞の読み方が変わりますね。

2010.03.30|コメント(0) | 院長の読書感想文

『もし高校野球の女子マネージャーが。。。』

最近ベストセラー欄に登場するこの本。

「もし高校野球の女子マネージャーが
ドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
岩崎夏海
ダイヤモンド社

題名と表紙(萌え系)のインパクト!
アマゾンの書評では賛否両論ですが、
エンターテイメントと思って読むと
それなりに面白く、
ドラッカーに触れることが
できるのではないでしょうか。

主人公の女子高生が
野球部マネージャーを
引き受けるにあたり
マネージャー、マネジメントという
言葉から勘違いして
ドラッカーの『マネジメント』という
経営参考書を手にしたところから
物語が始まります。

そしてこの参考書を元に
チームを立て直して
甲子園を目指す、と。

あらゆる組織において、
共通のものの見方、理解、方向づけ、
努力を実現するには
「われわれの事業が何か。
何であるべきか」
を定義することが不可欠であると
ドラッカーは述べています。

ではペイン池下クリニックの場合
どうなのでしょう。
もちろん
患者さまの痛みを和らげること。

「自らの事業は何か」との問いは
答えることが難しい、
分かりきった答えが
正しいことはほとんどない、と
ドラッカーは書いています。

「組織の目的と使命を定義するとき、
出発点は一つだけ。
それは顧客である」

ということは
ペイン池下クリニックの場合、
患者さまを出発点で
考えなければなりません。

「ペイン池下クリニックに
患者さまが価値を認め、必要とし、
求められているものは、何か」
を考えてみました。

答えは。。。
うちのスタッフが
ベクトルを合わせるためにも
ミーティングでしっかりと
認識してもらうつもりです。

展開は読めたものの
夕紀ちゃんのくだりでは
ついホロッときてしまいました。

組織をマネジメントする上で
不可欠なものは「真摯さ」。

真摯に診療を行ってまいります。

2010.03.23|コメント(0) | 院長の読書感想文

演劇集団キャラメルボックス

ある方がビデオを
貸してくださいました。

演劇集団キャラメルボックスの
『嵐になるまで待って』と
『スケッチブック・ボイジャー』

上川隆也さんが所属していた
(昨年退団されちゃいました)
劇団です。

初めて観たのは
『アローン・アゲイン』
栄のテレピアホールでした。
(たしか。。。)
次に観たのは
『レインディア・エクスプレス』

で、とてもファンになり
サポーターズクラブに入会し
年間パス(年4回の公演を観劇できる)を
購入して神戸や東京まで
通ったことがありました。

当時はチケットが
今よりもリーズナブルでしたが
交通費や時間を考えると
けっこう大変だったんですよね。

というわけで、
以後あまり観ていなかったので、
久しぶりでした。
初期の作品なので上川さんも出演。
岡田君も若い。
さつきさんが
出ていないのは残念でしたが。

内容はいずれも
ファンタジー
笑って感動できる、
解りやすいストーリーです。
そしてハッピーエンド。
本当に「優しい」気分に
なれるものが多いです。

時代劇もかなり
気に入っています。


そういえばこれも
お借りしたな。

『ナツヤスミ語辞典』
も好きだな。

本当に久しぶりでしたが
やっぱり
良いですね。

名古屋公演があったら
是非どうぞ!

って思ったら
2月末に名鉄ホールに
来たばかりでした。。。

2010.03.07|コメント(0) | 院長の読書感想文

『Good & New』とクッシュボール

ギリギリ2月は2回更新です。

とある本で知った言葉。
『Good & New』

さかのぼること24時間。
この24時間の間に
自分に起こった、
あるいは出会った
Good(良いこと)や
New(新しいこと)を
発表する。

そして発表するための道具
クッシュボール

何とも表現し難い
独特の触り心地。

誰かが発表したら
それを聞いた皆で拍手。
パチパチパチ!

次の人にクッシュボールを
パスします。
そして順番に発表していきます。

アマゾンで買っちゃいました。
で、2月から朝のミーティングで
スタッフ全員が
毎日発表しています。

アメリカの教育学者が
開発した手法だそうです。

「昨日作った晩御飯が好評だった」
「しっかり睡眠がとれた」
「デパートのおめざフェアで
買い物できた」
(はなまるマーケットの
“おめざ”ってご存知ですか?)
などなど。。。

毎日スタッフみんなの幸せ
『Good & New』を
共有、共感しています。

スタッフ皆がこれまで以上に
明るく前向きになったように
感じます。

2010.02.28|コメント(0) | 院長の読書感想文

『平林都の接遇道』

フジテレビ「エチカの鏡」に
出てくる
“伝説のマナー講師”
平林都先生の本。

ビジネス書部門でも
ベストセラーに
なっています。

正月休みに読んで
気に入ったため
課題図書にしました。

うちの副主任の感想文です。

「美しい立ち姿」を
意識すること!

ダラダラした立ち姿は
自分で思うよりも
他人の目に入るものです。
患者さまに
「この人は
とっつきやすい人だな、
安心して任せられる」と
感じてもらえるようにしたい。

(美しい立ち姿は
この本の中に
説明してあります。
ご興味をお持ちになったら
どうぞ)

電話での態度は
相手に筒抜け!

電話での第一声などは
マニュアルで
決まっていますが、
「大切なのは電話の向こうの
相手にこちらの笑顔が
聞こえるかどうか」
ということを
忘れないようにしたい。

他のスタッフが
副主任の感想文を読んで
『平林都の接遇道』
に興味を持った様子です。

テレビでは
キーッツイ言い方が印象的な
平林先生ですが
本書ではとても分かりやすく
接遇の大切さが
述べられています。

“接遇”(の気持ち)って
どんなお店でも職場でも
必要ですものね。

2010.02.24|コメント(0) | 院長の読書感想文

『あーぁ、楽天イーグルス』

昨シーズンで引退した
(解雇された!?)
野村監督(ノムさん)の本。

帯には
解雇通告の真相、と
書かれていますが、むしろ
「考えることの大切さ」と
「人間教育の大切さ」が
メインテーマであり
そこに惹かれました。

まず「ID野球」。
選手に対して
「考えろ、頭を使え」
「無形の力を養え」
と指導していたそうです。

チームというのはメンバー全員が
自分の仕事を全うしてこそ機能する。
これは野球だけでなく、
仕事においても共通することです。

チームのために
自分は何ができるのか、
何をしなければいけないのか、を
考え行動する。
当クリニックの主任、副主任以下、
スタッフ全員に期待するところです。

それから「人間教育の大切さ」。
わたくしは
巨人のV9時代(昭和40-48年)を
あまり覚えていません。
(昭和43年生まれです、念のため)

当時の巨人軍監督川上哲治さんは
ミーティングなどで
野球の話はほとんど
しなかったのだそうです。
「人としてどうあるべきか」
が話の大半だった、と。
「感謝の心」
「謙虚な心」
「素直な心」
を忘れないように、と
書かれています。

わたくし自身が人間教育を
できるような器かどうか。
しかし、自分自身に対し、
それからスタッフ皆が
成長できるように
努力はできると信じています。

ノムさんも書いています。
「努力は絶対に無駄にはならない」と。

2010.01.26|コメント(0) | 院長の読書感想文

年末年始に 『沈まぬ太陽』

山崎豊子作品。
ドラマになった『白い巨棟』や
『華麗なる一族』。
それに現在ドラマ放送中の
『不毛地帯』は
学生時代に読みました。

で、『沈まぬ太陽』。

重厚な作品であることは
分かっていたので
ついつい
後回しにしていました。

映画化された
『沈まぬ太陽』
ご覧になられた方も
多いのではないでしょうか。

やっぱり重いですね。
読み始めまでに
エネルギーが要りましたが、
グングン引き込まれました。
一気に全5巻読破。

その中で
「矜持」
という言葉が出てきました。

別の本でもちょうど
出てきたばかりのコトバ。

自分なりの
「矜持」
をしっかりと持ち続け
努力して参ります。
といった決意表明で
今年のブログ始めです。

内容については
新聞、テレビなどで
取り上げられていますので。。。

2010.01.20|コメント(0) | 院長の読書感想文

『エンゼルバンク』

今回はコミックです。
『エンゼルバンク』

以前ドラマになった
『ドラゴン桜』の続編です。

『ドラゴン桜』は
東大受験の物語でした。
勉強、仕事に役立つ
ノウハウ。
さらに心構えが満載でした。
『エンゼルバンク』では
同じ主人公が転職斡旋会社を舞台に
仕事の進め方、考え方を
マンガで表現しています。

いかに当事者意識を持つかが、
組織で活躍するために必要である
と書かれています。

クリニックでは
当事者意識を持つことで
少しでも患者さまの
お役に立ち、
またチームとしても機能すると
思います。
うちのスタッフに期待するところです。
これも読書感想文にしようかな。。。
現在8巻まで発売中です。

2009.11.20|コメント(0) | 院長の読書感想文